部屋探しのコツが一発解決っつー奇跡

ふーっ、深呼吸で息を落ち着けろ。よし!「頼もう!」「はい、どなた?」若く綺麗な女の人だ。黒髪を三つ編み、清純そう。

あの私、部屋探し中で。「あ、今日来る予定だった、ジェーンさん?」ジェーン?いえ表の看板を見て、是非雇って欲しく…。

「お手伝いさん志願ね!もち大歓迎、採用決定」へ、はい!此処は築年数が相当経ってそうな、木造ボロアパート。

「副管理人募集、日給高額!住み込み可!女子大歓迎」という看板に惹かれ、寄ってみたんだが…。

「ここはねー。部屋探しのコツで困った人達が行き着く、最期の場所。基本貧乏な人多いから」へぇ…そうなんですか。でも此処にどんな魅力が?

「風呂、トイレがあり、駅も近いわ。あと6畳あるから、中々住み心地良いんじゃなくて?都内で家賃も3.5万と安い。それで選ぶ方が多いわ」

部屋探しの事が分からない私にも、耳寄りな話。あの、住込みと聞いたんですけど…。「ええ、働く以上ここへ住んでもらうわ。部屋探しのコツに困ってたから、一石二鳥!」何か裏ありそうだけど。